湯沢市の挑戦
2006年 04月 05日
湯沢市の中心市街地、特に商店街は長い年月をかけての都市計画事業が終了し、すっかり変わってきています。電線等の地中化や道路の拡幅。地下水の熱利用による融雪歩道。そして新装されたそれぞれのお店。それは私が高校生のころ(35年も前ですが)に記憶している町の風情とはまったく違います。広々としていて、とてもきれいです。有名なドイツの町並みをイメージした通りもあります。
しかしながら、商店主の話は「車は通るけれども通過するだけだ。病院や学校などの目的地に真直ぐいく。街を歩く人がいない。」 「いつも同じ時間に同じ車が通るんだ。新しい人の流れがないんだよ。」 「景気が回復してきたというけれど、我が家での売り上げはますます落ち込み、悪くなるばかり。実際、店を閉める人が増えているよ。」
せっかく膨大な事業費を投入して完成した町並みも、これをどう活かすか、今こそ正念場。とかく役所の仕事は施設整備が終われば目的を達成したように思いがちですが、そうであってはいけません。湯沢市も商店街にお客さんがあふれ、活気を呼び戻すために取り組んだ事業ですから、いよいよ今度は町並みを活かす工夫が必要です。
そこでヒットな発想が生まれました。空き店舗に市の商工観光課が入るというアイデア。合併後の分庁方式を改めて市役所に機能を集中したところ、スペースがなっかたという事情はあったにしろ、すばらしい発想だと拍手しました。デーサービスや保育所など市民に身近な福祉関係の拠点も街中にできるといいですね。何でも郊外に、大規模に整備するのではなく、地域の共存共栄、人の行き交う市街地づくりが重要だと思います。
by shouichiro_sato | 2006-04-05 16:57 | 産業振興 | Comments(1)
