人事異動
2011年 03月 29日
中でも学校の先生方には地域と深い関わりがあった人もいて、感慨無量なものがあります。
その一人が猪本ゆかり先生。先生は岩手県出身で、羽後町立上到米小学校に講師として赴任。翌年には県教育委員会から正式に採用され、同高瀬中学校へ。思えば10年以上もお世話になりました。
大学時代にはホッケー競技の全日本メンバーとして活躍していた猪本さん。平成19年国体の開催地に秋田県が決まり、羽後町がホッケー競技の会場に選ばれことから、地元チームの強化を目的として県ホッケー協会などが招聘したのが、来町のきっかけでした。
当時、西木村出身(現・仙北市)の自衛官と結婚されていた猪本さんは、羽後町で幼い娘さんとアパート暮らしを強いられてしまいました。その上、勤務地の学校は豪雪地帯の僻地校であり、峠道を通勤しなくてはなりません。
そうした状況にありながらも、小学校では子供たちにホッケーの楽しさを教え、同時に進んだ中学校ではホッケー部を創立。やがて子供たちは羽後高校のホッケー部に進んで、秋田国体での主役として活躍しました。猪本さん自身も県内唯一の成年女子チーム、「秋田クラブ」主将としてホッケー競技の先頭に立って頑張ってこられました。
国体後も、指導している高瀬中学校の生徒が全日本ジュニアの代表メンバーに選ばれたり、昨年はオーストラリアに派遣された全日本チームのコーチに就任するなど、日本ホッケー界を支える指導者としても認められています。この頃は「大学に進んだ教え子達が秋田に帰ってくるのが楽しみだ」とも話していました。
異動の内示があった後、先生から電話をいただきましたが、ご家庭の事情を考えればこれ以上、羽後町に引き止めることもできず、ただただ感謝の気持で受け止めました。今度の赴任地は仙北市立桧木内中学校。ようやく自宅から通勤できることになります。
「仙北市ではホッケー競技を知っている人は少ないでしょうが、これを機会に仙北の子供たちにもホッケーを教えてくださいネ。是非とも交流の輪を拡げていきたいものです」。
尚、高瀬中には町立羽後中学校から西田隆先生が赴任します。西田先生も猪本先生と同じ岩手県出身で、ホッケー成年男子「秋田クラブ」の中心的メンバー。両校のホッケー部は(少子化の影響で)部員が少ないために、統合して羽後町中学校チームとして試合に出ることも多く、両校の事情に詳しい先生の赴任にホッとしています。
by shouichiro_sato | 2011-03-29 22:45 | 秋田県 | Comments(0)