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クニマス

 秋田県田沢湖の固有淡水魚だった「クニマス」は、70年前に玉川の強酸性水を田沢湖へ導入したことで絶滅したといわれています。人為的な出来事で田沢湖からいなくなったクニマスには、多くの人たちが心を痛めていました。

 ところが今日、京都大学の中坊徹次教授らの調査で、富士山麓にある山梨県の西湖(さいこ)で生き残っていたことが分かりました。テレビなどでお馴染みのさかな博士「さかなくん」が、同教授の依頼でクニマスのイラストを描くために、参考にしようと北海道や富士五湖から取り寄せた魚・ヒメマスの中に「(ヒメマスにしては)色が黒いし、大きさも小さくておかしいと思った」ものがあったとか。これが発見のきっかけだったようで、感激です。

 田沢湖に関する記録によると、絶滅する5年前の昭和10年に、クニマスの卵10万個を西湖に放流した事実があり、その時の卵がふ化して繁殖を繰り返し、生き残ってきたものと考えられます。

 何年もかけて小惑星から帰還したカプセルの技術も素晴らしい感動でしたが、絶滅したとされたクニマスの生存も驚きです。

 以前は20種類以上の魚が生息していた田沢湖には、玉川の水質改善の効果が表れてようやく魚影も戻りつつあるとか。クニマスの帰還を是非とも果たしたいものです。

by shouichiro_sato | 2010-12-15 22:25 | 社会・話題 | Comments(0)  

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