老朽化
2010年 04月 28日

独特の建築様式で、日本の伝統文化の殿堂。重厚かつ華やかな雰囲気が漂う歌舞伎座に、私が初めて入ったのは40年も前のこと。高校を卒業して農業に従事し、その冬は神奈川県川崎市にあるアルミサッシの工場へ出稼ぎ。ある休日に東京へ出て、地下鉄日比谷線で東銀座へ。3階にある「一幕見」の当日券を購入したのが最初でした。
以来、機会があれば歌舞伎座の舞台を見てきましたが、歌舞伎公演にはお客さんが少なく、歌舞伎以外(演歌歌手など)の舞台が多かった時代もありました。さらには、新しくオープンした他劇場が最新機能を備えているため、斬新な企画ができなかった課題もあったことでしょう。しかし、次世代を担う歌舞伎役者の活躍で再び人気を回復しており、素晴らしい文化を継承する拠点として、3年後に竣工する新歌舞伎座に期待しております。
さらに、きょうは都心を象徴するホテル「グランドプリンスホテル赤坂(旧・赤坂プリンスホテル)」が来年3月末に閉館され、解体することが発表されました。故丹下健三氏が設計した新館がオープンしたのは1983年3月。芸能人や著名人の結婚式や政治家の集会など、バブル期にはトレンディスポットとして人気のホテルでしたが、建設から30年も経たないのに、老朽化で解体とは残念です。
by shouichiro_sato | 2010-04-28 22:38 | 社会・話題 | Comments(0)