お出まし
2010年 04月 22日
昨夜開かれた政府と民主党の首脳会議で、小沢幹事長は「マニフェストでは高速道路の無料化と言っているのに、(新料金体制では)一部で値上りするのはおかしい。有権者を説得できない」と発言。今月9日に発表したばかりの料金制度の見直しを、鳩山首相は受け入れる姿勢を示しました。
しかし、きょうの正午過ぎに前原国土交通大臣が官邸を訪ねて、首相や平野官房長官と協議。ここでは「原則として、既に発表している料金体系の見直しは行わない」ことで合意しています。結局、双方の立場を尊重し、国会審議の後で修正することになりそうですが、内閣に政策決定を一元化していると言いながら、鳩山首相の求心力・指導力がさらに低下してきた感じです。
米軍普天間飛行場の移設問題でも「5月末までの決着」を何度も公言しながら、「水面下で米国の理解を求めている」という理由で(候補予定地の)「腹案」を示すこともなく、沖縄県や一部の地域には不信と困惑、反発が拡がっています。そんな中で小沢幹事長は今夜、民主党のパーティーで鹿児島県を訪問して演説することになっており、どんな発言をするのか注目されます。鳩山内閣の政策への期待感や実行力に疑問をもつ世論が大きくなってくると、小沢氏の政治手腕?なくして「政策実現」は無理なのかもしれません。
ただ、説明責任を果たそうとしない小沢氏に対する「政治とカネ」の問題は、いまだに国民の政治不信を増幅させており、民主党の支持率を引き下げる一因になっています。小沢氏がお出ましになればなるほど、鳩山首相の影がウスくなっていくことは避けられません。
一方、野党の自民党では政策通や人気者が党外へお出まし。参院選を前にあちらこちらで「新党」の旗揚げが続いていますが、こうも多種多様になってくると、どの政党も、「帯に短し襷に長し」。国民の期待を集める政党のお出ましはあるのでしょうか。
by shouichiro_sato | 2010-04-22 21:16 | 国政・時事 | Comments(0)