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二人の認識

二人の認識_f0081443_010563.jpg 「改革の方向は絶対間違っていない。これは自信がある」という鳩山首相。「全然心配していない」「今まで、新聞やテレビの世論調査は当ったことがないよ」と述べたの民主党・小沢幹事長。

 マスコミの調査で内閣支持率が30%を割り込んだことや、参院選比例区でどの政党に投票するかの問いに民主党が23%、自民党が24%と逆転されたことに対する、二人の感想です。(写真・今夜のテレビ朝日「報道ステーション」より)

 平成22年度予算が成立し、民主党が国民に約束したマニフェストが具体的に実行されようとしていますが、看板倒れも多くて、課題は山積。後期高齢者医療制度の廃止や年金改革はいつの間にか先送りされ、「ムダの排除」「天下り禁止と公務員制度改革」「地方分権」「コンクリートから人へ」等といった目玉の政策も、右往左往して前進の気配なし。期待が大きかった分、政権発足から7ヶ月しか経っていないというのに、支持率は低下するばかり。歯止めがかかりません。

 特にクリーンな政治を期待した国民にとって、首相と幹事長の「政治とカネ」の問題はいまだに納得できないことばかり。首相の元秘書が被告となっている裁判で判決が出れば、検察に押収されている資料が鳩山氏に返還されるため、今度は「母親から提供された膨大な資金の使途」を説明することが求められるでしょう。小沢氏も国会で説明することを避けており、逮捕された議員などが誰も責任をとらずに居座っている状況は、異常な事態。結局、関係議員が役職を辞めるか議員辞職するまで、民主党の足を引っ張ることになるでしょう。

 そして、米軍普天間飛行場の移設問題。明らかにすることができない「腹案」で、水面下で交渉しているとはいうものの、ここまでくると5月末までに「受入を了解」する自治体を決めることは、とても無理な話。仮に、首長や地元経済界の一部が理解を示した場所があったとしても、これだけの問題となれば賛否を問う住民投票も必要になってきます。結果、「最低でも沖縄県外」と公約してきた鳩山首相が、「やっぱり、沖縄にお願いするしかない」と方向転換をするのであれば、内閣が総辞職するか、もう一度国民に信を問わなければなりません。

 決断力とリーダーシップがない首相と、強引で強権的な印象の幹事長。テレビに登場して話題になる一年生議員は、いつも同じ顔ぶれ。このままでは大所帯が乗船している巨大な民主党丸も、船底からの浸水が進むばかり。なのに、だれも船底の穴を塞ごうとせず、さりとて救命ボートで大海へ漕ぎ出す勇気もなく・・・・、一体どうなっていくのでしょう。

by shouichiro_sato | 2010-04-12 23:47 | 国政・時事 | Comments(0)  

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