迎賓館
2010年 03月 11日
そう言われてみると、県外から来たお客さんへ一番最初に紹介する所はどこが良いだろうと考えてしまいます。秋田市だったら「民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)」か「赤レンガ郷土館」。羽後町だったら「西馬音内盆踊り会館」か「歴史民俗資料館」のように、市町村には何らかの公開施設がありますが、秋田県全体を紹介できる拠点といえば「どこ?」。
きょう県民会館で行われた「ブンカDEゲンキフォーラム」で、パネラーの石川好氏(作家・酒田市美術館館長)は「隣にある県立美術館こそ、秋田県の迎賓館にするべきだ。藤田画伯の『秋田の行事』の前で民俗芸能を披露するなど、秋田に来たお客さんを先ずそこに案内するようにしよう」と提案。あの大きな絵の前こそ、秋田を紹介するステージにふさわしいと強調されています。
さらに石川氏は、藤田画伯の作品はアトリオン内に「藤田美術館」を整備して移転し、同館内にある「千秋美術館・岡田謙三美術館」と一つのビル内に納まれば、パリとニューヨークの巨匠が一同に揃う美術館として目玉になる。新しい美術館は必要ない――――と述べると、会場からは大きな拍手が起きました。
必要な施設と有効な活用方法。知恵を絞り、アイデアを活かすことで様々な夢が広がります。今あるものも大切にしながら、育てていくことも重要でしょう。そう考えると、日赤・婦人会館跡地に計画されている新しい県立美術館の必要性は、理解に苦しむことばかり。「秋田の迎賓館」になりうる要素はあるのでしょうか。
by shouichiro_sato | 2010-03-11 23:56 | 秋田県 | Comments(0)