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需要予測

需要予測_f0081443_21523775.jpg 国土交通省は9日、全国73空港の需要予測と実際の利用実績の状況(平成20年度分)を公表しました。それによると実績が上回ったのは熊本や長崎、庄内、岡山など8空港。それ以外の65空港は需要予測を下回り、中でも紋別(北海道)と石見(島根県)の2空港は10分の1程度しか利用実績がありませんでした。

 さらに、松本(長野県)と秋田県の大館能代空港が17%台と低く、予測の半分に満たない所は離島などの空港を除いても、18もありました。(写真・NHK「ニュースウォッチ9」より)

 需要予測は将来の人口や交通量、経済動向を勘案して、国土交通省が所管する公益法人が利用者数を予測し、空港建設を判断する基準にされていますが、これだけ乖離していると「空港建設を目的とした希望的(過大な)数字」であったのか。それとも、経済・社会情勢が予測以上に大きく変化してきたと捉えるべきなのか。いづれにしても、早期の需要拡大は見込めないだけに、維持管理に当る地元自治体の負担が増えることは否定できません。

 事実、大館能代空港では昨年の利用者が開港以来の最低となる見込みで、東京便も全日空が運行する32路線のうち29位と低迷しています。そうした危機的状況に対して県では、4月から着陸料の減免を現在の「3分の1」から「3分の2」に拡大して、全日空の路線維持をバックアップする方針です。しかし、日本海沿岸高速道路の整備が進めば秋田空港や青森空港の利便性が高まることから、大館能代空港の前途は多難です。

 ところで秋田市議会と県議会ではきょう、秋田市中心市街地の再開発計画による「にぎわい交流館」の利用者は約37万人、県立美術館は入館料を半額にしたりイベントを開くことで、現在の6万人から倍となるおよそ12万人、合わせて年間50万人を見込むとの答弁がありました。果たして、こちらの需要予測は・・・どうなることでしょう。

by shouichiro_sato | 2010-03-09 22:47 | 秋田県 | Comments(0)  

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