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「眼」と「芽」

 秋田魁新報で毎月第2、第4日曜日、一面に掲載されている人気の囲み記事は、石川好さんの「『眼』と『芽』」。毎回、「なるほど、その通り」と納得する内容で、その日の新聞が待ち遠しいくらいです。

 石川さんは著名なノンフィクション作家であり、評論家。2007年3月までは秋田市にある秋田公立美術工芸短期大学の学長を務め、現在はノースアジア大学客員教授や山形県・酒田市美術館の館長。全国で地域の再生に関わる講演活動も行っています。青年時代に渡米してカリフォルニアの農場で働いた経験もあり、その体験をもとに書いた「ストロベリーロード」(早川文庫)は89年、第20回大宅荘一ノンフィクション賞を受賞。小説に出てくるアメリカ体験が私の派米研修生活と似ており、親しみを感じる大先輩です。

「眼」と「芽」_f0081443_22583332.jpg さて、昨日(28日)のタイトルは「秋田にコメ本位制を」(写真)。「日本の国土と日本人にとって、水田とそこではぐくまれたコメほど重要なものはない。コメ作りは、日本の食糧の基盤であると同時に文化である」として、「『コメ本位制』を国策として導入するべきだ」と書いています。

 「生活保護や子育て支援を、現金だけではなく一部に現物のコメを支給することで、コメの消費拡大がはかられ一家団欒の食卓が取り戻せ、食育としての効果がある」「コメどころ秋田県選出の国会議員は、そうした法案作りに努力するべきだ」

 01年、当時の石川錬治郎・秋田市長の要請を受けて同大の2代目学長に就任してから、秋田からの情報発信や県民の意識啓発に東奔西走。特に中央で活躍する文化人や経済界と秋田の「縁結び」には多大な貢献をされていますから、石川さんの秋田県に対する思い入れには敬服するばかり。

 秋田魁新報のコラムでは政治や政治家への苦言・アドバイスも多彩で、読者が「目からウロコ」「溜飲を下げる」内容も多く、楽しみです。さらなるご活躍を期待しています。

by shouichiro_sato | 2010-03-01 22:45 | 秋田県 | Comments(0)  

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