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予算委員会

 28日午後、鳩山内閣の2009年度2次補正予算案と関連法案が参議院本会議で可決され、成立しました。しかし、衆・参予算委員会で行われた総額7兆2千億円余の追加経済対策を含む予算審議は、(各党代表による質疑のテレビ中継を見ても)首相と与党幹事長の政治資金や米軍普天間飛行場の移設問題、前政権との違いなどがクローズアップされたばかりで、肝心の雇用・景気対策、補正予算の内容にかかわる時間が少ない6日間でした。

 前麻生政権が編成した1次補正予算の一部を執行停止するなど、政権交代の威力?を発揮したものの、2次補正予算が可決、執行されるまでの時間的な空白は「かえって景気浮揚を遅らせている」という見方もあり、これからの展望が拓ける議論になったかというと、物足りない感じです。

 野党が鳩山政権の基本的な姿勢を糾すために「政治とカネ」の問題を追及するのは当然としても、モラルや考え方を問うのでは相手にはぐらかされ、誤魔化されて?しまいます。具体的なカネの出所や使途など、モット突っ込んだ議論から不明朗な問題を浮き彫りにし、与党が消極的な集中審議や政治倫理審査会の開催を求める世論が大きくなるよう、戦略の再構築が必要でしょう。

 一方、与党の質問には歯が浮くような敬語や丁寧語?が目立ち、シナリオ通りの質疑が展開されています。原稿を手にして一言一句読んでいく「ヤラセの質問」では、閣僚の答弁にも意欲と新鮮さを感じることが出来ません。

 むしろ目立ったのは、相変わらずの与野党「ヤジ合戦」と閣僚の「逆ギレ」。閣僚席には政権交代前の(野党時代の)論客や実力者が座っているためか、答弁拒否があったり質問者や委員席へ向けて「不規則な発言」を連発。きょう行われた参院予算委員会の締めくくり質疑では、冒頭、(政府も反省して)平野官房長官が陳謝する一幕もありました。

 圧倒的な議席をもつ与党であっても、数の力で好き勝手をするようでは必ず国民からの「しっぺ返し」があります。いつまでも前政権への責任転嫁をしたところで、進歩がありません。「国民の生活が第一」という政策実現のため、謙虚に真摯に取り組みましょう。

 明日は鳩山首相の施政方針演説などの政府演説があり、いよいよ2010年度予算案の本格的な審議が始まります。

by shouichiro_sato | 2010-01-28 23:47 | 国政・時事 | Comments(0)

 

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