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資源保全会

 農林水産省の「農地・水・環境保全向上対策」共同活動支援交付金を受けて、地域内の用排水路や農道などの農業施設を管理している上到米資源保全会(会長・佐藤節男さん)の新年研修会が、今夜開かれました。

 この事業の対象となっている上到米地域の水田面積は98.9haで、水路延長は28.9km、農道延長は4.9km。構成しているのは105人の農業者(農家)と防除集団、土地改良区、それに振興会や婦人部など地域の4団体も参加しています。会が発足したのは平成19年3月、私は振興会の立場で当初からメンバーになっていました。

資源保全会_f0081443_10355557.jpg 農山村地域である上到米でも混住化や農業従事者の高齢化が進み、農地や農業用水の適切な管理が困難になってきたことから、同保全会では春の農作業前から秋の収穫後まで、関係者が参加して共同作業を行ってきました。

 (写真・一昨年には上到米地域の幹線道路沿いに、資源保全を呼びかける看板も設置しました)

 具体的には、各農業関連施設の点検・機能診断、用排水路の泥上げや水路に付着した藻の除去、農道等の草刈・砂利補充、破損施設の改修。さらに、婦人部が主体となり景観維持のための花の植栽、PTAと子供たちによる水質モニタリングと生物の生息状況把握などが実施されています。

 しかし、新年早々の研修会で心配されたのは今後の農政の動向です。既に公表されている国の来年度予算案では、土地改良区関係の事業は大幅に削減されるとのことで、「交付金がなければ、ようやく定着しつつある活動を継続できない」という切実な意見もありました。戸別所得補償政策の財源のために事業が縮小されるのでは、せっかく醸成されてきた新たなコミュニティーも崩壊しかねません。

 農業立町を標榜する羽後町では農業・農村の環境整備への関心も高く、町内には35の資源保全会が組織されています。この取り組みは自然に恵まれた地域の環境保全に大きな成果を上げつつあるだけに、今後の政策の進め方を注目しています。

by shouichiro_sato | 2010-01-07 23:14 | 地域活動 | Comments(0)  

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