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茅葺き(かやぶき)

 羽後町には田代・仙道地区などの山間部を中心に、約90戸の茅葺き民家があります。私が子どもの頃は大半の家が茅葺きでしたが、改築を機会にトタン屋根に替わり、それとともに茅葺き職人も少なくなり、今では町内に2~3人が残っている状況です。
 
 ただし、茅葺きが残っているといっても岐阜県の白川郷のような伝統的な集落群ではなく、地区内に点在している状況ですが、地域の歴史と文化が蓄積されている民家が多いだけに、できるものならその技術を後世に伝えていきたい。観光や文化的資源として活かしていきたいという声が強くなり、町では茅葺き職人を養成することにしました。

 先週25日に閉会した9月定例町議会で可決された「茅葺き民家保存技術継承事業」は、国の緊急経済対策である「県ふるさと雇用再生臨時対策基金」を利用して、茅葺き職人の第一人者・羽後町軽井沢の村上賢助さん(82歳)に弟子入り?する人を支援するもの。町観光物産協会が町から委託を受け、町内外から2名を募集します。今回の予算は来年3月までの119日間ですが、政権が変わっても3年間の継続事業として見込んでいます。

 県内でも歴史的建造物や昔から伝わる民家には茅葺き屋根もあり、その補修や葺き替えに当る職人は少なくなっています(聞こえてくる話では、3~4組の職人チームがあるのみとか)。材料に使う茅も県内産はほとんど無く、青森県産が多いとも聞きました。事実、岩手県の職人に頼んで、青森の茅で葺き替えたという例もあります。

 全国的にも珍しい「茅葺き職人」の養成。成果を期待しています。

by shouichiro_sato | 2009-09-26 23:24 | 羽後町 | Comments(0)  

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