地域防災で意見交換
2009年 06月 26日
この火災は、上水道が無いために消火栓が設置されていない地域の様々な問題を提起しており、今夜は田代振興会が呼びかけて、軽井沢振興会、上到米振興会、地元消防団、消防後援会の代表が集まって今後の対策を話し合いました。
問題となった事項は、①「火災が発生したのに、地域のサイレンが鳴らなかったのは何故か」 ②「火災が発生した集落には防火水槽がなかった」 ③「最も近い所の農業用溜め池から水を引くにも、方法が分からなかった」 ④「充分な消火活動ができず、近隣への延焼を食い止めることで精一杯」等々・・・・・です。
①については、消防団の再編で団員が少なくなっていて、現場へ急ぐあまり役割分担が機能しなかった。第三者が独自に判断してサイレンを鳴らすこともできないし、そうした経験もないから、どこでどうすればサイレンが鳴るのか分からなかった。故に、地域内でも翌朝に新聞を見るまで火災があったことを知らない人が多かった。(実は、私もその一人でした)
② 火災があった集落は旧田代小学校があったところで、プールがあったために防火水槽を設置する対象にはなっていなかった。ところが4年前に小学校が統合し、校舎は解体。プールも管理者がいないと危険なために廃止になり、撤去されていた。
③ 溜め池までは500mほど離れているが、この水を流すと被災した集落を通る用水路に水がくるため、唯一の水源として駆けつけた人もいたが、溜め池の「栓を抜く」方法が分からないし、経験もない。結局、地域の長老が駆けつけるまで水は流れず、集落に届くまでは相当な時間がかかった。
④ 西馬音内の消防分署や湯沢市にある消防本部から消防車が駆けつけたものの、当初は水利が悪くて充分な消火活動ができなかった。しかし、集落の人たちによるバケツリレーで原野への延焼を防いだり、隣家との境にある植木が火を止めた。住宅の後ろは杉林だったが、幸いにも風が無く、他の住宅や山林火災への拡大は免れた。
こうした状況分析から、田代地区内の3振興会では今一度、各集落内の防災体制について点検すると共に、特に水利の状況については集落の年配者などから具体的な指導を受けておくなど、地域の在住者で情報を共有していくことを確認しました。
もっとも火事を起こさないことが一番大事であり、消防後援会では「火の用心」の張り紙を全世帯に配布する予定です。そういえば、家屋が新しくなっていくと同時に、「火の用心」の張り紙を見ることも少なくなってしまいましたネ。
by shouichiro_sato | 2009-06-26 22:01 | 地域活動 | Comments(0)