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鳥インフルエンザ

 国立公園十和田湖の秋田県側、小坂町の湖畔で今月21日に見つかったオオハクチョウの死骸から検出された鳥インフルエンザウイルスは、強毒性のH5N1型であることが判明。地元の小坂町では町内の全世帯に「人に感染する恐れは非常に低いが、死んだ野鳥には手を触れずにすぐ連絡をしてほしい」という、注意を呼び掛けるチラシを今日中に配布するなど、対応に追われました。

 H5N1型ウイルスは、鶏などの家禽が感染すると致死率が100パーセントに近く、2003年以降、アジアの各地で蔓延しています。昨年1月には宮崎県の養鶏場で大量の採卵鶏が感染死し、約10万羽が処分されたほか、今月21日には韓国でも500万羽を越える処分計画があると報道されたばかりでした。

 県はきょう、県庁に「危機管理連絡部」を設置して、関係部局が連携して飼育されている鶏に感染しないよう徹底した対策をとることにし、すでに十和田湖から半径30キロメートル以内にある養鶏農家への立ち入り調査を行っています。幸いにもきょうは「異常は見られなかった」とのことで安心しましたが、気を緩めることなく、予防対策には万全を期してほしいと思います。

 特に、大館・鹿角地域は消費者に人気のある「比内地鶏」の産地として有名です。しかし、昨年は鶏肉偽装問題が発覚したため、生産者の皆さんが信頼回復に向けて全力で取り組んでいる矢先だけに、「感染がないように願っている」という切実な声が聞こえてきました。また、十和田湖周辺は県内を代表する観光地であり、行楽シーズンを迎えたこの時期に「飛んできた?災難」の風評被害がでないよう、正しい情報伝達が必要です。

 それにしても、九州や関西以西で発生していた強毒性のH5N1型・鳥インフルエンザウイルスが、十和田湖畔で見つかったとは驚きました。環境の変化が、あらゆる分野でのボーダーレスをひき起こしているのでしょうか。県などの関係機関と鶏に関わる生産者(農家)の皆さん、被害が発生・拡大しないよう、何とか頑張ってください。

by shouichiro_sato | 2008-04-30 23:19 | 産業振興 | Comments(0)  

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