偽装工作

 秋田県は今夜、大館市の食肉加工製造会社「比内鶏」が比内地鶏以外の鶏肉を使って製造した製品を、「比内地鶏」として出荷していたと発表しました。内部からの告発をもとに県が会社社長から事情を聞いたところ、事実であることを認めたとのこと。経営を受け継いだ10年も前から、比内地鶏以外の肉や卵を使って「比内地鶏の燻製(肉・卵)」を製造していた模様で、県では仕入先などを詳しく調査をするとしています。

 最近のニュースには創業300年の和菓子の老舗、「赤福」(三重県伊勢市)が毎日登場しています。「赤福餅」の製造日の押印が実際に製造された日付ではなく、冷凍保存したものを解凍した日であったり、売れ残ったものを回収して包装し直し、再販売していることがあきらかになり、三重県は19日に「赤福」に対して食品衛生法違反により無期限の営業禁止処分を行ないました。伊勢名物が人気商品となって、名古屋などの中部圏域に販売網が拡大していくなかで、偽装工作が恒常化していました。

 「偽物」や「嘘」で塗り固めても売れればいい、儲かればいいというのは言語道断です。肉や菓子などの問題が数多く提起されてきた中で、まさか秋田県の目玉商品にも「嘘」があったとはショックです。生産者の懸命な努力で産地形成とブランド化が進み、消費者の人気が高まってきた矢先の「偽・比内地鶏」問題は、これからの影響も心配です。老舗でも新しい企業でも、信用を失墜するようではいけません。厳しい調査を行い、「何故に偽装が始まり、続けられてきたのか。間違いを正す意見や行動が社内ではなかったのか」など、全貌を明らかにしてほしいと思います。

 食品加工に関わる偽装問題は大半が内部からの告発がきっかけで明らかになりました。一部の報道では「氷山の一角だ」との見方もありますが、同業他社にあっては「対岸の火事」にすることなく、原材料の品質と製造過程、表示の内容について誤りがないか、今一度、確認することが必要でしょう。

 市場原理主義が横行しマネーゲームに一喜一憂している間に、企業人の心までボロボロになってきていたんですね。コメや肉、加工食品、お菓子までDNA鑑定をしなければならなくなったとは、チョッと不思議な世の中です。

by shouichiro_sato | 2007-10-20 23:31 | 社会・話題 | Comments(0)  

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