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福島県矢祭町で非常事態?

 きょうの河北新報・福島県版は、17日に告示される(統一地方選挙後半戦の)矢祭町長選挙に、立候補を表明した人がいない「非常事態」になっていると伝えています。

 矢祭町は「市町村合併をしない宣言」や大胆な行財政改革で全国に知られていますが、3月14日の定例町議会で根本良一町長(69歳)は、「私の役割は終わった」として7選不出馬を表明しました。それを受けて水面下では複数の人を対象にして様々な擁立活動があったものの、結局は「その器ではない」などと全員に固辞され、候補者不在の状況とか。町民の中には「誰も出なければ根本さんが続投するしかない」という声があるものの、根本町長自身は「オオカミ少年になるつもりはない」と、きっぱり語っているといいます。

 最も地方公共団体の長の選挙には当該自治体に居住していない人でも立候補できますから、問い合わせは県外からもある模様です。しかし、根本町長の後援会幹部は「落下傘候補なんてまっぴら」(河北新報)。確か4年前にも同じようなことがあり、町民の熱意に押された根元町長が、選挙直前に6選出馬を表明した経緯がありますから、今度はどんな結末になるのか注目されます。

 ところで、私も根本町長とは面識があります。市町村合併が全国で進められた3~4年前、国主導の合併推進に疑問を持ち、「小さくとも輝く自治体フォーラム」を開催した際に出会い、その後は私も同会の呼びかけ人に参画させていただきました。独特の語り口で説得力あるお話に感激した思いがありますので、こうした人だからこそ町民から絶大の支持を得ているのだろうと、納得したものでした。

 「首長の多選には弊害が多い」との声があるものの、政策はもとより、人間的にも住民に慕われ信頼されている人がいるのも事実です。私は根本町長の心情もわかりますが、町民の気持もわかるような気がして、「どうなるものか」と考えてしまいました。さて、皆さんはどう思いますか。

by shouichiro_sato | 2007-04-11 22:19 | 国政・時事 | Comments(0)  

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