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医師不足の中で思うこと

 町立羽後病院(佐藤眞院長)に入院している父の開腹手術が昨日行われ、無事に終了しました。81歳の高齢であり、呼吸器疾患の持病を持つ父ですが、一夜明けて麻酔から覚めてみると心配された呼吸障害もひどくなく、私も一安心。今日の医療技術の進歩に感激してしまいました。

 手術の前には、病気の状態や対処法について父や家族に丁寧な説明があり、納得した上での手術でしたので、安心して見守ることができました。また、終了後もその結果について詳しく報告がありましたので、医師をはじめ医療スタッフの皆さんとの信頼関係が一層深まるものを感じました。ベット数168床の規模の病院ですが、人気の秘密はここにあったのかと気がついた次第です。

 ところで、県内では公立病院をはじめ、それぞれの医療機関で深刻な医師不足が叫ばれています。さらには累積赤字が20億円を超える市民病院もあり、県民の命と健康を守るには医師の確保と経営の安定化は緊急の課題です。そんな中にあって、羽後病院は佐藤院長、西副院長を中心に医師団のチームワークもよく、若手の先生方ものびのびと頑張っています。10年前に改築して現在の姿になりましたが、経営も黒字を続けており、一昨年には優良自治体病院として総務大臣表彰を受賞しました。

 小規模の病院であっても他に先駆けて最新鋭マルチスライスCTや1・5TMRIなどの医療機器を導入し、先生方が積極的に利活用できるようにしていることや、毎年、一般会計からの経営支援を行い、町民の医療機関としての位置づけが確立していること。即ち、医療スタッフが安心して職務に専念できる環境にあることが医師の定着率にも結びついていると思われます。医療の現場は専門的な分野で、素人の第三者が物申すには抵抗がありますが、環境の整備については開設者である首長・経営陣の姿勢も問われていると思います。

 先日、某市長が県庁に知事を訪ね、市立病院への医師の派遣に協力要請したところ、「それは大学の問題でしょ」と一蹴にされたとか。医師不足で困っている病院の状況について、県は形式的な対策協議会の開催に終始することなく、知事自らが先頭に立って、積極的に行動する必要があります。

 そんなことを考えながら父の傍にいた一日でした。

by shouichiro_sato | 2006-04-28 13:52 | 羽後町 | Comments(1)  

Commented at 2006-04-30 07:24 x
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