砕石までも・・・
2012年 01月 17日
福島県二本松市内のマンション1階の室内から、野外よりも高い放射線量が測定された問題は、マンションの基礎部分に使われたコンクリートの砕石が原発事故によって汚染されていたことが分かりました。同じ材料を使った農業用排水路や道路でも比較的高い放射線量が確認されており、新たな課題になっています。
砕石は東京電力福島第一原発事故に伴なう計画的避難区域に指定された浪江町に保管されていました。その採石場からは爆発事故後、同区域に指定されて出荷停止をする昨年4月22日まで、約5200トンも流通しており、その石を材料にした生コンは200社もの建設会社に及んでいます。
この出来事から、昨年夏に「汚染された稲ワラ」をエサにした各地の牛肉から放射性物質が検出されたことを思い出しました。稲ワラ、砕石・・・・・あらゆることを想定して迅速な対応をしなければ、さらに被害が拡がる可能性があります。
事故当初から想定された放射能の分散予測データを持ちながら、汚染状況の情報を迅速かつ的確に公開してこなかった国や関係機関の対応。「安全神話」の陰で事故が発生した場合の放射能の影響をしっかりと伝えてこなかったことなどにより、問題はまだまだ深刻になるばかりです。
by shouichiro_sato | 2012-01-17 22:21 | 事件・事故 | Comments(0)