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「夢は刈られて」

 ABS秋田放送が製作したドキュメンタリー「夢は刈られて 大潟村・モデル農村の40年」が、国内では最も権威のある放送批評家懇談会が選ぶベスト番組、ギャラクシー賞の大賞に選ばれました。

 きょうは正午から同局で再放送された他、NHKBSプレミアム「ベストテレビ2011」でも放送されています。

 夢を抱いて大潟村に入植した人たちが、国の減反政策に翻弄されていくドキュメントで、青刈り騒動や国による農地の取り上げ、コメの自由作付けと独自販売、農家戸別所得補償政策とコメ粉への転換による生産調整への参加など、揺れ動いてきたコメづくりの現場と農家の苦悩が記録されています。

 登場する皆さんも以前から知っている人が多く、トラクターで収穫直前の稲を刈る場面や東北農政局の職員が農家の玄関で押し問答するシーン。涌井徹さんと他県の生産者との議論、坂本進一郎さんが大潟村に選挙遊説に来た(当時の)岡田外務大臣に手紙を渡そうとして、護衛の警察官?に囲まれて連れ去られるシーンなどは、印象的でした。

 ABSの記者として農業問題に詳しい築地操ディレクター(既に退職)から若手の現役ディレクター・石川岳さんへ受け継いできた記録。TPPを巡る動きなど農政の混迷は今後も続きそうで、検証の記録に終わりはありません。

by shouichiro_sato | 2011-06-26 21:40 | 社会・話題 | Comments(0)  

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