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ナベヅル

 日本最大のツルの越冬地として有名な鹿児島県出水市にある鳥獣保護区で、死んでいたナベヅル(国の特別天然記念物)から、毒性の強い鳥インフルエンザウィルス「H5N1型」が検出されました。

 現地では官民挙げての防疫作業が始まっており、年間20万人が訪れる同市の観光拠点、「ツル観光センター」は28日までの閉鎖を決定するなど、影響がでています。飼育されている鳥の場合は対応のマニュアルがあり、発生農場の鶏が全て殺処分されてきました。しかし、自然界の鳥には打つ手もなく、環境省は周辺10㌔圏内の警戒レベルを引き上げ、今後は人の立ち入り制限などについて検討する模様です。

 以前、秋田県でも十和田湖畔で死んでいたハクチョウから鳥インフルエンザウィルスが発見され、横手市十文字町の皆瀬川や大館市の長木川などで行われていた餌付けが中止され、「ハクチョウの飛来地」として頑張ってきた地域の皆さんが大きな衝撃を受けたことがありました。観察所を作り、エサとなる穀類の寄付を募るなどして努力してきたことが、一瞬にして水泡となった事例を知っているだけに、出水市の今後が気がかりです。

 ただし、現地では市から委託されたツル監視員がきょうもエサを与えています。「エサがなくて他の地域に飛んで行き、万が一にも鳥インフルエンザを拡げてはならない」という判断とのこと。鹿児島県は日本一の養鶏産地でもあり、拡大しないことを祈るばかりです。

by shouichiro_sato | 2010-12-22 20:53 | 社会・話題 | Comments(0)  

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