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原状回復

 きょうの秋田魁新報によると、2007年3月に廃業した北秋田市の森吉スキー場で、リフトや宿泊施設の解体・撤去とゲレンデ跡地の植栽作業が終わり、一帯の国有林を管理している東北森林管理局上小阿仁支署は先月下旬、同スキー場を経営していたプリンスホテル(東京都)から提出されていた国有林の辺地届けを受理していました。

 プリンスホテルは森吉山の国有林の一部、43haを借りてスキー場を営業。廃業後は国有財産法に基づいて原状回復が定められていました。跡地に植栽されたカラマツや広葉樹は約4万本で、13年6月末までは同社が下草刈りなどの管理に当たります。

 森吉山スキー場が開設されたのは1987年。標高1454mの森吉山の北西に開発され、抜群の眺望と良質のパウダースノーが売り物でした。地域活性化の中核施設として期待されていましたが、利用者の減少で経営が悪化し、やむなく廃業。スキー場の歴史は20年でしたが、自然豊かな元の姿に戻るまでには、それ以上の時間がかかりそうです。

 今回の原状回復に当っては、開発した企業が費用を負担することが出来たから良かったものの、県内では廃墟になった建造物や荒廃した原野があちらこちらに目立っています。男鹿温泉郷にある廃業したホテルの建物は、所有者が行方不明で困っているというニュースも全国紙にあったように、観光地でそうした状況に出会うと残念でなりません。

 一時のブームに踊ったリゾート開発の後遺症は、まだまだ県内各地に残っています。

by shouichiro_sato | 2010-07-23 23:18 | 秋田県 | Comments(0)  

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